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夏も終わり、心地よい秋風が吹くころとなりました。受験生のみなさん、この夏の努力を信じて、引き続き頑張ってくださいね!今回の記事は、受験勉強の息抜きに読んでほしい、そんな思いで執筆しました。みなさんのモチベーションにつながれば幸いです。
さて、今回のゲストはA類国語コース4年生のくーさんです。
くーさん
A類国語コース4年
趣味はホットヨガと読書。最近の楽しみは、お気に入りのポッドキャストを聴くこと。カレーと温泉が大好きなので、まだまだ開拓していきたいです!
東京学芸大学を知った経緯を教えてください。
くーさん:教育学部を受験すると決めたときに、親と先生が勧めてくれました。地元・福島以外の教育にも触れてみたかった私は、全国から学生が集まる学芸大学に大きな魅力を感じました。さまざまな情報や価値観に触れながら、同じ志をもつ仲間と切磋琢磨し合える環境に身を置きたかったんです。
確かに学芸大学は地方出身者も多いですよね。くーさんが教員を目指したきっかけは何ですか?
くーさん:中学生のときに、とてもお世話になった先生がいました。3年間担任をしてくださったのですが、挑戦することに躊躇してしまう私に対し、いつも一歩踏み出せるような言葉をかけてくださいました。それがきっかけで、「子どもたちの成長を支えられる先生になりたい」と思ったんです。
なぜ国語を専攻しようと決めたのですか?
くーさん:実は、その先生の担当教科が国語でした。先生の授業は、ただ理解させるのではなく、問いに対して生徒自らが根拠を探し、解釈を行ったうえで、それを班やクラスで深めていく探求的な学びで魅力的でしたね。そこで私は国語の面白さに気づき、「深く学んでみたい」と思うようになりました。
そうしたら学芸大学入学後に、偶然にも大学の図書館でその先生が載った教育系の雑誌を見つけたんです。「まさかこんなところで再会するなんて!」と感激しました。
まるで運命に導かれたようですね。入試対策はどうされましたか?
くーさん:二次試験の科目は国語と小論文でした。国語の対策では、古文や漢文の問題を解いたら、復習として現代語訳をして精読できるように練習していました。また、間違えやすい単語、助動詞、文法、文学史などをノートにまとめていました。小論文の対策では、学芸大学や他の大学の過去問を中心に解いて、高校の国語科の先生に添削をお願いしていました。そして添削していただいたポイントを基に、何度か書き直しをして、納得のいくように書けたら次のテーマで書く、というのを繰り返していました。
A類国語コース(以下A国)の魅力を教えてください。
くーさん:A国は「国語教育」と、日本語学や文学のような専門的な「国語」のどちらも学べる学科です。国語の先生になりたい人はもちろん、「文学を突き詰めたいけど、教育も学びたい」という人にピッタリのコースです。また小学校に加え、中高の教員免許が取得可能なのもおすすめな点です。まさに、「教育学部と文学部のいいとこ取り」なんです!この言葉は、私が1年生のときの指導教諭が授業でおっしゃっていました。
さらに、A国には「自主ゼミ」というものがあります。3年次以降、一人ひとつ必ず所属する通常のゼミとは異なり、1年生から所属可能で、「自主的」に所属できるのが特徴です。先生方に手厚く見ていただけます。「国語教育」や「日本語学」、「文学」など多様な分野が揃っており、きっと自分に合うゼミが見つかるはずです。
印象に残っている授業はありますか?
くーさん:2年生の「古典文学演習」という授業が印象に残っています。歴史的・民俗的背景を調べ、当時の人々の暮らしぶりを想像しながら、『宇治拾遺物語』に書かれた表現の意味や構成を深く読み解いていく授業です。中学生時代に感じた文学の面白さを思い出すような授業で、夢中になって取り組みました。
実は私、この授業がきっかけで、今では中世の古典を研究するゼミに所属しています。現在取り組んでいる卒業研究では、歴史的・民俗的背景を基に、「説話の中での子どもの描かれ方」を研究しています。
最近、小学校へ教育実習に行かれたそうですね。実習を通して学んだことを教えてください。
くーさん:私は2年生のクラスを担当しました。低学年は特に、発達段階によって言葉の伝わり方に個人差があるので、言葉選びや指示の簡潔さ、視覚的な効果に気を配るなどして、伝えるための方法について日々試行錯誤しました。一人ひとりに応じた声かけをして、良さを伸ばすことの大切さも難しさも学んだ実習でした。
実りのある実習になったようですね!くーさんの今後の進路について教えてください。
くーさん:小学校の教員を目指しています。子どもたちの良いところを見つけて、その力を伸ばしていけるような授業、関わりができる教員になりたいです。
最後に、受験生にアドバイスをお願いします!
くーさん:私は受験期、悩みの種が多く、周りと比べて焦ったり、落ち込んだりすることもありました。それでも私は、周りのみんなが不安を抱えながらも地道に張る姿に励まされ、「まずは目の前のことを頑張ろう」という強い気持ちを持つことができました。みなさんも不安なことはあると思いますが、今できることに最善を尽くせるよう、周りの人と助け合いながら進んでほしいと思います。
恩師との出会いをきっかけに教員を志したくーさん。インタビューでは充実した学芸大学ライフを笑顔で語ってくれました。その姿からは、かつて自分が先生に支えられた経験を糧に、「今度は自分が子どもたちの成長を支えたい」という温かな想いが伝わってきました。
今回の記事を読んで、学芸大学やA国に興味をもった方が1人でも増えたら嬉しいです。
取材・編集/加藤千穂・赤尾美優・松田紗和
イラスト/松田紗和
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